栄養士のお仕事

【栄養士を目指すあなたへ】病院栄養士のリアルな仕事内容をご紹介~給食管理編~

病院に在籍中、実習生さんから質問や相談を受けることが多かった内容の一つですが、

病院栄養士って、実際どうですか?あまり給料も良くないって聞くし、おすすめの仕事と言えますか?
ミント
ミント
とても大変な仕事だし、しんどいよ。でも、やりがいだけはある。やる気のある人にしかおすすめできないかな。

そんなお話をしながら2週間、私たちの仕事を見てもらいました。

Yahoo!知恵袋なんかを見ても、学生さんから同じような質問がされてますね・・・

今回は25年も働いた病院で、栄養士として実際にどんな仕事をしてきたかについて書いてみたいと思います。

栄養士を目指す方以外の方にも、病院の栄養士って給食の献立を立ててるだけ栄養指導やってるだけじゃないってことをちょっと知っていただけたら嬉しいかな。

仕事はいっぱいあるので、今回はまずリアル給食管理について書いていきますね。

各病院でやり方は違うので、あくまで1例として読んでください。

 

病院給食は「直営」か「委託」かで仕事内容が違います

私が働いていた病院は、給食業務は委託ではなく直営だったので、給食管理も全てやっていました。

委託:契約した委託会社の栄養士・調理師(員)が病院や施設で給食業務を行う

直営:病院や施設に直接就職した栄養士・調理師(員)が給食業務を行う

委託が入っていれば、施設側の栄養士は給食管理をすることがほとんどないので、今日お話しする内容はやらないことになると思います。

逆にこれから委託の栄養士として働く方は直営の栄養士同様、これらの仕事をすることになると思います。

 

 

献立作成という仕事

献立作成はパソコンで行っていました。当たり前か、今時

給食管理システムが入っているので、献立システムに材料を入力するだけで栄養計算もしてくれ、助かります。

ずっと昔は成分表を使って、計算機やそろばんで計算してたらしいですよ。

献立は5週間のサイクルメニューで

給食はサイクルメニューだったので、同じ献立を5週間でぐるぐる回してました。

一度作っちゃうと楽ですね
ミント
ミント
それがそうでもないのよね。意外と大変なんです。

季節によって美味しい食材が違うし価格も変動するから、結局常に献立変更や食材変更をしないといけないんです。

クリスマスや七夕などの行事食もあるから、その日をごろっと変えると前後で献立がかぶったりして、大幅に修正が必要なことも多々あり、簡単にはいかないんですよね。

あっちを変えると、またこっちもかぶって、また変更

ドツボにハマってさあ大変ってこともしばしばありました。

残飯が多いメニューをやめたり、患者さんからのリクエストも受け入れてたら、基本はサイクルメニューでも、毎月のように献立は変更してましたよ。

※委託の場合でも、献立だけは施設側でやります!っていうところもあるそうです。

 

月に一回は行事食を提供します

月に1回以上、季節やイベントにあった食事を提供していました。

長期入院の患者さんには特に季節の移り変わりを少しでも感じてもらいたくて。

どの病院や施設でもやっていますよね。

うちの病院の1年計画は次の通りです↓

1月  おせち 七草 鏡開き 震災を考える日

2月  節分 バレンタイン

3月  ひな祭り お彼岸・春分の日

4月  春の献立

5月  こどもの日

6月  夏至

7月  七夕 土用丑

8月  立秋 夏の献立

9月  防災の日 お彼岸・秋分の日 敬老の日 お月見 秋の献立

10月 体育の日 ハロウィン

11月 立冬 冬の献立

12月 冬至 クリスマス 年越しそば

ちょっと豪華な献立に、箸袋やカードを添えてました。

そんなことまでやるんですか?かなりの量ですよね?
ミント
ミント
休み時間に調理師さんと一緒に協力して作るよ。要はボランティアね。

うちは関西の病院だったので、震災を考える日は1月17日の阪神大震災の日に設定していました。

この日と防災の日には、備蓄食品を使ったメニューを提供してました。(もちろんアレンジしてね)

 

 

発注&伝票の整理と食材管理という仕事

献立の発注

発注ももちろんパソコンでやりますよ。

患者さんの情報を栄養管理のシステムに入力しているので、そこから引っ張ってきた患者数に予備を足すと、必要な材料が計算されて出てきます。

(人数+予備)×廃棄料込みの材料=必要な材料

※患者さんの情報入力についてはまた栄養管理編のお話のときに詳しく書きたいと思います。

じゃあこれは簡単ですね。
ミント
ミント
それがね、この発注書をそのままポンと業者に送れるわけではないんだよね。

発注は前もってするので、急性期の病院では当日の食事数は大きく変更があります。

余ったものは在庫になりますし、足りないものは慌てて前日に追加発注しないといけません。

「八百屋さん、あと2㎏人参持ってきて!」てな感じで。

 

つまり冷蔵庫や冷凍庫にはそれなりに在庫もあるわけです。

食材を無駄にしないためには、それらの在庫を引いて発注する必要があります。

食材には消費期限もあるので、発注確認で冷蔵庫に入った時点でまたちょっとした献立変更もすることになります。

「わ!もやしが残ってる…今日明日中に使わないと腐っちゃう!和え物の材料に追加しよう」

そして、その日使う予定だった野菜がまた余るといったことが起こります。

ま、お母さんたちがお家でやってることと同じなんですけどね。

慣れるまではなかなか失敗も多くて、食材腐らせちゃたり、減らし過ぎたり、献立をまだ立てたことのない新人栄養士には発注も難しい仕事なんです。

 

野菜や肉・魚・豆腐などの生鮮食品の発注は毎日行い、金曜日は土日の分を含め3日分やっていました。

醤油や砂糖などの在庫品は月曜日に1週間分をまとめて発注してました。

慣れるまでは結構時間もかかります。

 

食材を検品するという仕事

商品到着後は検品をします。

最近では量や質の確認だけでなく、消費期限やメーカー、納品温度までチェック表に記載するよう保健所の監査で厳しく言われるので、とても大変です。

終いにはロット番号まで記入するように言われ、勘弁してくれ!と訴えたことも。みんなそこまでやってるのかな。

やればやるほど注文が増えるんだよね、監査って。

 

納品伝票の整理

そして納品伝票を日々パソコンに入力し、月末には請求書と突き合わせて、全業者まとめてから事務所へ提出します。

ミント
ミント
手書きの伝票もまだまだ多いし、業者さんの計算ミスも多くてなかなか苦労するんだよね、これが。

 

一番しんどい仕事かも…棚卸し作業

そして月末には、生もの以外の砂糖や醤油などの在庫品の棚卸しという作業が待っています。

賞味期限と残量を全て確認して用紙に記録し、パソコンの中身と突き合わせるという。。。

ミント
ミント
これがめちゃくちゃ大変なんです。なぜなら絶対合わないから。

醤油や砂糖って日々の献立表の通りにはどうしてもいかないので、パソコンとは絶対に合いません。料理失敗してやり直したり、味見や予備にも使うからね

それを調整していくんですが、在庫の種類はかなりあるので記録だけでも時間がかかり、パソコンでの調整は1日で終わらないことがほとんどです。

 

 

厨房業務という仕事

私が就職したころ(若いころ)は、1日ほぼ厨房で過ごしてました。超昔ばなし?

材料を出すだけでなく調理やってました。しかもとなって。

女子
女子
最近は厨房に入らなくても良いって聞きます。委託の病院も多いし。できれば入りたくないかな・・・
ミント
ミント
もう厨房に入らないところも多いかもしれないけど、私は献立を立てる上でも調理師さんを指導する上でも、この経験が役に立ったから、少しの期間でも入った方が良いのになと思うよ。

1日中入ってるのはちょっと多すぎるけど(笑)

 

実習の学生さんに献立を立ててもらうとやっぱり無茶苦茶なことが多いんですよね。

「こんなに人参入れたら、和え物が真っ赤になるよ(笑)」的な。

材料出してたら、こういう感覚も養えるし、調理してたら調理師さんが訴える「こんな献立無理」っていう意味も理解できるから。

少しの期間で良いから、厨房に入って勉強するのは必要よね・・・と私は強く思う。

 

 

調理師の指導も仕事のうち

調理指導や献立の指示、そしてもっとも大事なのが衛生管理の指導です。

一般主婦から調理員・調理師として働いている人がほとんどなので、お料理は上手でも集団給食の衛生管理については素人で、繰り返しの指導が必要なんです。

「おうちとは違うからね。」って何度言ったことか。

病気の人や免疫の落ちてる人の食事を作るんだから、細心の注意が必要です

調理師の指導内容は

  • 調理・献立指導
  • 衛生管理
  • 病棟スタッフとのやりとり
  • 患者さんに対するマナー
  • 病院スタッフとしての心構え

など、もちろん自分も身につけないといけないですが、指導・教育を行うのも栄養士の仕事なのです。

一番難しい仕事の気がしますね・・・調理師さん怖そう
ミント
ミント
若いころはなかなか指導するって難しいよね。

ベテラン調理師に指導して「偉くなったったね、あんた」と言い返され、泣いてしまった後輩栄養士もいます。

でも、指導も仕事の一つだから、それに負けないでがんばるしかない。

言い方も大いにあるから、勉強しないといけないしね。(相手は母親以上の年齢が多いから、敬う気持ちと言い方は大事よ!)

上手にかわしたり、先輩栄養士に相談もしながら・・・それもきっと良い経験になります。

人間関係についての対策は、また別の機会に書きたいと思います。

 

 

病院栄養士の仕事まとめ

今回は給食管理についてまとめてみました。

直営栄養士の給食管理の仕事は

  1. 献立作成
  2. 発注と伝票の整理と食材管理
  3. 厨房業務
  4. 調理師の指導

病院によって細かいところは違うと思います。

事務的な見えない作業は他にもいろいろあります。

今回は大まかな仕事だけですが、やるべきことはいっぱいです。全ての調理作業は記録保存ですから。

献立の実施結果や残食調査など保健所提出関連でいうと本当にいっぱいありすぎて書ききれません。

栄養士以外の職種がやっても良いよね…と愚痴りたくもなります。でもみんなやってるからね。

5年に1度は厚生労働省から「日本人の食事摂取基準」が発表されるため、それに合わせて病院の食事全体を見直す必要もあります。(食事基準を作り直します)

給食管理だけでも、やりがいあるでしょ?(笑)

 

学校で勉強した給食管理と比べてリアルな仕事内容はどうでしたか?

これから直営に就職、あるいは委託会社に就職を希望される方に、この記事が少しでも参考になれば良いな…と思います。

最後に、給食管理をスムーズに行うには、調理師さんとの良い関係を築くことだと思います!頑張っていきましょうね♬

 

 

 

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