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【症状別】管理栄養士がお伝えする、こどもが風邪をひいたときの食事

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先日息子は1回目のインフルエンザ予防接種を受けてきました。今月末に2回目を接種するので、私も受けるよう予約しています。

今年はコロナ予防で常日ごろから、手洗いうがいを徹底しているので、風邪は引きにくいかなと思われますが・・・

もしも小さなお子さんが風邪を引いちゃったときに、ちょっとでもお役に立てるような記事をまとめておきたいと思います。

風邪をひいたときの食事で気をつけること

私が勤めていた病院は、小さいですが総合病院だったので、小児科もありました。

なので、「市民講座」と称して、風邪を引いたときにどんな食事をしたら良いかについての教室も開いていました。

その時の内容をあげてみます。

 

風邪を引いたら、消化機能が衰えがちなので、消化の良い食べやすい食事にする必要があります。

量が少なくても栄養がとれる、そんな食事です。

 

熱があって食欲がないとき

  • 水分をこまめにとる
  • 少量で栄養価の高い食品をこまめにとる
  • ビタミンやミネラルの補給も忘れずに

小さい子は熱を出すと、体から失われる水分が多いので、水分をこまめにとることが大事です。

麦茶 白湯 リンゴジュース 果汁でできたゼリーやシャーベット

薄めたスポーツ飲料   幼児用イオン飲料

※糖分のとりすぎは良くないので、食欲がある時は麦茶や白湯がおすすめですよ。

経口補水液(OS-1)は大人用です。塩分やミネラル分が多く、飲ませる場合も脱水時にのみとるようにした方が良いので、医師に確認してから飲ませるようにしましょう。

 

また、エネルギーの消耗も大きいので、少量でエネルギーが高く、消化しやすいものを少しずつ回数を分けて食べないといけません。

 

食事を受け付けないときにおすすめ(たんぱく質も補える)なのは

アイスクリーム     プリン

 

そしてビタミンの消耗も激しいときです。ビタミンをとることで熱に対する抵抗力もつくので、ビタミンやミネラルの補給も必須といえます。

 

水分と同時に栄養もとれるメニュー

かぼちゃのポタージュ

裏ごしかぼちゃ(ベビーフードでもOK)30g

牛乳 1/2カップ

顆粒ブイヨン・塩 ほんの少し

バター 10g 全てを加熱してから最後に加えてください

 

ビタミンやミネラルもとれるメニュー

しらす干し入りおじや

ごはん 70g

お湯 1/2カップ

しらす 10g

人参のすりおろし 10g

小松菜粗みじん切り 30g  よく煮込んでくださいね

 

咳がひどいとき

一度にたくさん食べると、吐くことがあるので、少量ずつ回数を多くしてください。

おすすめメニュー

おかゆ

煮込みうどん

パン

牛乳を使った温かい飲み物

栄養価の高い濃厚な食品(アイスクリーム・プリンなど)

 

下痢気味のとき

小さなお子さんは下痢を起こすと脱水症状に陥りやすいので、まず水分とミネラルの補給を心掛けましょう。(熱がある時と同じ水分で)

下痢が悪くなりそうだからと水分を控えるのが一番危険です!

下痢のひどいうちは食事を控え、水分や卸りんごくらいにしておいた方が無難です。りんごには整腸作用もあるので

回復してきたら、軟らかく煮たものや消化の良いものを少量ずつ、何回かに分けて与え、無理せず欲しい時にあげてください。

 

おすすめメニュー

バナナ入りパンがゆ

食パン(耳なし)2㎝角に切る

牛乳 150㏄

バナナ 30g   パンと牛乳をくたくたに煮て、最後にバナナを加える

※バナナは消化しやすいし、糖質やカリウムの補給ができます 

桃缶

生の果物より腸への負担が少ないです

水分・カロリー・カリウムがとれるし、酸味もなく刺激が少ないです

焼きマッシュポテト

じゃがいも 1個 80g

人参 少々 5gくらい

玉ねぎみじん切り 20g

バター 5g

じゃがいもと人参は茹でてつぶし、玉ねぎと混ぜて丸く成形し、バターでこんがり焼く

 

※じゃがいもに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくいです。ビタミンCは腸の粘膜を丈夫にする手助けをしてくれるので、ぜひとりたい栄養素です。

 

下痢の時は控えた方が良いものがあります。腸に刺激を与える次のようなものは注意してくださいね。

  • 濃い果汁
  • 甘いもの
  • 冷たい牛乳
  • 大量の野菜
  • 揚げ物などの油もの

果汁は浸透圧が高く、果糖は下痢を起こしやすくすることがあります。特に酸味のあるものは刺激にもなるので注意です。

砂糖を多くとると腸内で醗酵して上手く消化できません。(二糖類分解酵素の活性低下)

牛乳は下痢の時、腸から上手く吸収されないことがあります。人にもよりますが、冷たいものを一気に飲むようなことは避けてください。

食物繊維や油は腸の働きを活性化させるので、しばらく控えた方が良いでしょう。

 

 

吐いたあと

下痢の時同様、水分とミネラルがたくさん失われてしまうので、補給が必要です。

吐き気がまだ残るうちは水分だけでも飲ませて、治まってきたら消化の優しいものを軟らかく煮て少しずつ与えるようにしましょう。

 

おすすめメニュー

薄めたりんごジュース

酸味は吐き気を誘うので、酸味の少ないりんごジュースがおすすめ。

糖分とカリウムの補給になります。

刺激を減らすため、水で薄めて、スプーンで何回も与えましょう。

ホットミルク

牛乳は消化管や胃の粘膜を保護してくれます。吐き気が治まってから、温めたものを少しずつ口に含ませてあげてください。

野菜スープ

じゃがいも・玉ねぎ・人参・キャベツ・白菜など家にある野菜で良いので、コンソメスープの素などで軟らかく煮てください

吐き気が治まらない時は、スープだけでも飲めればミネラルと水分の補給になります。

うどんのくたくた煮

吐き気がすっかり落ち着けば、よく煮たおかゆやうどんでカロリーを確保しましょう。

野菜も一緒に煮れば、ミネラルやビタミンもとれます。

 

 

ふだんから免疫力をつけよう

免疫力を高める栄養素は

  • たんぱく質(肉・魚・たまご・大豆製品)
  • ビタミンA C E
  • 食物繊維

 

たんぱく質は主菜(メイン料理)になる肉や魚・卵・大豆製品のことです。

ビタミン類の多い食品はこちら

ビタミンAの多い食品

春菊  人参  大根葉  菜の花  からし菜 チンゲン菜

にら  ほうれん草  みつば  小松菜

ビタミンCの多い食品

ブロッコリー 菜の花   小松菜  大根葉     カリフラワー キウイ

オレンジ   柿      みかん        いちご

ビタミンEの多い食品

アーモンド  綿実油      ピーナッツ  米ぬか油       かぼちゃ 

サフラワー油         あゆ  コーン油       はまち         ツナ缶

野菜は食物繊維もとれるので、小さなお子さんんは1日に230gくらいとるようにすれば良いと思います。

そのうち100gくらいを色の濃い野菜(緑黄色野菜)でとるとバランスが良いです。

 

そしてビタミンEは油に多いので、全く油を使わないのも良くないということになります。

焼いたり和えたりするときにちょっと使ってみてくださいね。

 

他にも免疫をあげる食品として良く取り上げられているのは

にんにく(アリシン)      しょうが(ショウガオール) 

ごま  (セサミノール)    緑茶  (カテキン)

玉ねぎ (アリシン)      納豆  (ナットウキナーゼ)  

などがあります。色素や香りの成分であるものも多いので、料理を美味しくしたり、風味をプラスしたり減塩の工夫に使ったりと、毎日の献立に取り入れてみましょう。

 

ただ、結局のところ、バランスの良い食生活を送っていれば、自然にとれているものばかりだと思いませんか?

毎日のようにテレビで「○○に効く食品はこれ!」とか、「〇〇を食べて健康に」みたいな特集がされていますが、言われるままに食べてたら、毎週違う食品を紹介するんだから、恐ろしい数の食品を毎日とらないといけなくなってしまう・・・

どこまで本当かもわかりません。

栄養指導でいつも最後にお伝えしていたことは、体に良いからといって、ひとつの食品に偏らないようにしましょう!ってことでした。

そんな魔法みたいな食品は存在しないし、すべての食品に良いところもあるってことです。

 

 

まとめ

うちの子は基本、熱があっても食欲が落ちません。

食べれらなくたった時は相当ひどい時なので、めちゃくちゃ心配になります。

なのでアイスやプリンを用意して、少しでも口に入るものを与えるようにしています。

りんごが食べやすいみたいです。

あと、熱がある時はイオン飲料が美味しく飲めるようです。熱が下がるとまずいと言って飲みません。体もわかっているんですね。

 

日ごろから好き嫌いせず、何でも食べるようにして、免疫をつけておくことが一番です。

最近は息子も頑張って野菜も食べているので、丈夫な方かなと思います。

あとは親が菌やウィルスを持ち込まないように気をつけるだけですね!

インフルエンザやコロナにもいえることなので、この冬も対策を徹底しましょう!

 

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